その無料アプリ、本当に「ただ」ですか?
投稿者: Nadia_Kovacs30 Employee 投稿日: 2014-10-06 | 15:31 · コメント数 0 · 翻訳:
アプリマーケットでは膨大な数の無料モバイルアプリが公開されています。しかし、無料アプリには実は「隠れた料金」が潜んでいます。一部の無料アプリは、対価としてあなたの大切な何かを手に入れようとしているのです。ここでは、あなたが無料アプリと引き換えに何を差し出そうとしているのかを説明します。
モバイルアプリによって、スマートフォンやタブレットの使い方は大きく変わりました。銀行口座にすばやくアクセスする手段や、移動中に仕事をする際の生産性を高めるツール、バスの待ち時間に暇をつぶすためのゲームを探せば、何でも簡単に見つけることができます。また、スマートフォン上で行ったことは、そのすべてが保存されているという事実にも注目する必要があります。スマートフォンが「個人情報の銀行」になろうとしているのです。そうした中、プライバシーの懸念が高まってきています。しかし、プライバシーの侵害はモバイルマルウェアやフィッシング詐欺だけが原因で発生するとは限りません。
たとえば、Google Play では膨大な数のアプリが公開されており、各カテゴリのさまざまなアプリの中から好きなものを選択して、ほんの数秒でダウンロードすることができます。革新的な新機能を搭載したツールを、いとも簡単にモバイルデバイスにインストールできてしまうのです。しかし、このように簡単で快適なダウンロードプロセスこそが、最大のリスクにもなりかねません。ある無料アプリが友達の間で流行っていると聞けば、話題に加わるために急いでダウンロードしようとするでしょう。けれども、一体なぜそのアプリが無料なのか、冷静に考えたことはあるでしょうか。
無料モバイルアプリに潜む「隠れた料金」とは
2014 年 8 月時点の STAR (Symantec Threat And Response) のデータによると、無料アプリのおよそ 50% がアプリ内広告を利用しています。アプリによっては、アプリ内広告ライブラリが同梱されているものもあります。ダウンロードしたアプリをインストールしているとき、他のアプリが同梱されているかもしれないと気付くユーザーは少ないでしょう。アプリに付与したアクセス許可は、同梱されている他のアプリ (この場合はアプリ内広告ライブラリ) にも付与されます。アクセス許可が付与された広告ライブラリは、位置情報サービス、アドレス帳、SMS テキストメッセージ、電子メールなどのサービスにアクセスできる可能性があります。広告ライブラリはこれらのサービスを利用して、モバイル上でのあなたの行動履歴を追跡し、あなたの興味関心に合わせた広告を表示します。通知バーに広告を表示したり、広告に直接リンクするアイコンをホーム画面に追加したりと、非常に迷惑でじゃまな動作をすることも多く、モバイルの使い勝手が損なわれてしまいます。デバイス上に表示されるこうした情報や広告は、実質的に、アプリを利用する対価として支払う、いわば「隠れた料金」なのです。問題はプライバシーの侵害だけにとどまりません。このような同梱アプリはスマートフォンのハードウェア、たとえばプロセッサやバッテリなどを過剰に消費してしまいます。
ほんの少し注意を払うだけで、個人情報を安全に保護できるようになります。
- アプリをインストールするときには、アプリがアクセスを要求しているサービスを注意深く確認してください。お天気アプリがアドレス帳へのアクセスを求める必要はありません。要求がアプリの機能と関係ないと判断した場合は、アプリへのアクセス許可を拒否してもかまわないのです。
- 面倒かもしれませんが、アプリをダウンロードするときには、インストールする前にプライバシーポリシーに目を通してください。プライバシーポリシーには、アプリがスマートフォン上のどのような情報にアクセスし、どのような目的で使用するかについて記載されているはずです。こうした情報がプライバシーポリシーで明確化されていない場合は、個人情報がどのように利用されるかわからないので、アプリをダウンロードしないでください。使用許諾契約に同意すると、アプリ開発者に対して、個人情報を収集し、第三者に売り渡すなど、好きなことを行える許可を付与したことになります。アプリの使用許諾契約とプライバシーポリシーを読めば、どの程度のプライバシーをアプリ開発者に提供することになるのか判断できるようになります。
シマンテックのコンシューマモバイル製品管理部門のシニアディレクタ Con Mallon は、アプリのセキュリティについて 3 つのヒントを指摘し、Google Play には、アプリの性質について透明性を提供することを目的とした、いくつかの指標があると述べています。
アプリのセキュリティに関する 3 つのヒント
- アプリストアのレビューに目を通してください。アプリの評価も参考になります。
- アプリがいつ公開されたかを確認してください。新しいアプリやほとんど使用されていないアプリを使うことについてどう思うでしょうか。起こりうるリスクを許容できるでしょうか。
- [インストール]ボタンをすぐにタップしないようにしてください。Android アプリの場合、アプリ開発者が要求する「アクセス許可」のリストが表示されます。アプリが要求するアクセス許可が多すぎる場合、本当にすべてが必要かどうかよく考えましょう。
無料アプリを使用するのにお金はかかりませんが、その引き換えにアプリは個人情報へのアクセスを求めます。多くのアプリの開発者は、広告サービスから収入を得ようとするため、ユーザーはアプリが無料であるかのような錯覚に陥るのです。アプリをインストールするときには、引き換えにどの程度のプライバシーを提供しようとしているのかよく検討する必要があります。
リスクの高いアプリを明確に識別し、プライバシーを守りたいと考えるなら、ノートンモバイルセキュリティのように、アプリの動作を分析して報告するアプリスキャン技術を搭載したセキュリティサービスの使用を検討してください。モバイルデバイスに加えてパソコンや Mac を保護したい場合は、ノートン セキュリティをお勧めします。