昨年6 月、あるワークショップ出席のために東京を訪れていたときのことです。日本のシマンテックチームから、東京でブロガー向けのミーティングを開くのでプレゼンテーションをしてほしいと依頼がありました。喜んで引き受けたのですが、よく聞いてみるとシマンテックのオフィスで午後 7 時からの開催だというのです。正直、私は閑散とした部屋でプレゼンテーションを行う覚悟を決めました。こんな晩い時間にアルコールもなしで会社の会議室にセキュリティの話を聞きに来る人などいるはずがありません。そのことを東京オフィスの社員に伝えると彼女たちは笑顔を浮かべてこう言ったのです。「大丈夫、イベントにはきっとたくさんの人が集まってくれますよ」
そしてまさに彼女たちの言うとおりでした。開始時刻の少し前に会議室に来てみると、カメラやノート PC を手にした期待に満ちた笑顔の人たちが部屋をほぼ埋めつくしていたのです。退屈な夜を覚悟していた私にとって、それは嬉しい誤算でした。最初の驚きからなんとか平静を取り戻した私はプレゼンテーションを開始し、ネットにおける脅威の現状とノートン 2009 シリーズ製品(ノートン・アンチウイルスとノートン・インターネットセキュリティ)のアイデアについてお話しさせていただきました。イベントの間、何度もカメラのフラッシュがたかれ、参加者の方々からはすばらしい質問がたくさん寄せられました。眠そうにしている人など誰一人いませんでした。
その後、振り返ってみてすぐに分かったことですが、あの夜、あの場所に集まってくださったブロガーの方々は、仕事として仕方なく出席したのではなく、日ごろから私たちの業界に関心を持ち、積極的に情報収集や意見交換をしようという熱意を持った方々だったのです。私はふだんジャーナリストの方を相手に話をする機会が多いのですが、そのような場では多くの場合相手の関心を引くようなこと(つまり、記事にしてもらえるようなこと)を言わなければ、と余計な気をつかってしまいます。ですから、こんなにも熱心に話を聞いてくださるブロガーの方々が日本にたくさんいることになおさら感銘を受けました。その後もデンマークやメキシコなどいろいろな国を回りましたが、日本でのような経験はありませんでした。日本が世界で一番ブログの活発な国と言われるのも大いに納得できます。
そう考えたとたんに、私はあることが気になり始めました。なぜノートン プロテクションブログに日本語版がないのか。日本でもブログを始めてオンラインコミュニティに参加すべきではないのか。結果として、本日ノートン プロテクションブログ 日本版の開設をみなさまにお知らせできることをノートン チーム一同、非常に嬉しく思っています。
アクセスしていただいた皆さまには心より感謝いたします。こちらのブログでは私たちの考えや体験談を投稿していきますので、今後も折に触れてアクセスしていただければ幸いです。
デーブ・コール
コンシューマ製品担当シニアディレクタ