6 月はじめのスパム/フィッシング動向レポートでもお伝えしたとおり、米連邦取引委員会(FTC)はシマンテックなどの協力を得て、悪質インターネットサービスプロバイダの Pricewert LLC を閉鎖に追い込みました。このように、セキュリティ専門家が力を合わせればサイバー犯罪の取り締まりに効果があるのは事実ですが、残念なことに 6 月もスパムの量は非常に高いレベルで推移し、平均で電子メールメッセージ全体の 90% に達しました。6 月にはマイケル・ジャクソンの急死という大きな出来事があり、世間の大きな注目を集めました。何か大きな出来事があると、それを隠れ蓑にして活動を活発化させるスパマーたちの習性は今回もはっきりと現れています。
「2009 年 7 月スパム動向レポート」で報告されている主な内容は次のとおりです。全文はこちらからダウンロードしてご覧ください。
- マイケル・ジャクソンの悲報に便乗したさまざまな種類のスパムとマルウェア
- 米国独立記念日に打ち上げられたスパムの花火
- 画像スパムに関する最新情報
- Twitter アカウントへの招待状を装った大量メール送信ワーム
また、「2009 年 7 月フィッシング動向レポート」では、次の内容が報告されています。全文はこちら(英文)でダウンロードしてご覧ください。
- シマンテックで観測されたフィッシング攻撃の総件数は前月から 21% 増加しました。
- フィッシングツールキットを用いて生成したフィッシング URL の総数は 9% 増加しました。ただし、これらツールキットによるフィッシング URL がフィッシング攻撃全体に占める割合は前月の 42% から 38% に低下しています。これは、無料の Web ホスティングサービスを利用したフィッシング URL の総数が大幅に増加したことが一因です。
- フィッシング攻撃に使用された Web ホスティングサービスの数は 143 を超えました。この種の攻撃がフィッシング攻撃全体に占める割合は、前月から 96% も増加し、10% に達しています。
- シマンテックで観測された英語以外のフィッシングサイトの数は前月から 21% 増加しました。
- オーストラリア税務局を偽装した攻撃で新しいフィッシング手口が使われていることがシマンテックで確認されました。
この記事は Security Response Blog(英語)にてDermot Harnettによって掲載された内容を日本向けに編集された記事です。本文はこちら。(英語)