ノートン インターネット セキュリティ 2011 の新機能

このたびシマンテックは、ノートン インターネット セキュリティ 2011ノートン アンチウイルス 2011 をリリースしました。数カ月に及ぶベータテストを実施し、熱心な ノートン フォーラムから得たフィードバックの大多数を組み込むことにより、これまでで最良と言える製品をリリースすることができました。


このブログ記事は、ノートン アンチウイルスノートン インターネット セキュリティ 2011 のベータ版がリリースされたときに掲載した記事と似ていますが、いくつか重要な変更や追加があるため更新しています。


これらの製品にはいくつかの新機能や改善された機能が含まれています。


セキュリティ機能


評価スキャン
2009 製品では、既知の良好なファイルをスキャンしないことでパフォーマンスを大幅に改善した ノートン インサイトを紹介しました。


2010 製品では、評価データを使ってファイルに良好、不正、不明のマークを付ける機能を追加しました。


2011 製品では、ファイルのきめ細かい評価情報を提供し、ユーザーがファイルの評価スキャンを実行できるようにすることで、さらに機能を強化しました。クイックスキャン、完全スキャン、フォルダやドライブのカスタムスキャンが可能です。スキャンが終了すると、信頼レベル、経過日数、普及率に基づくファイルの評価を確認できます。また、評価スキャンではユーザーのスキャン結果を ノートン コミュニティ全体と比較します。コンピュータのリスクプロファイルの確認に最適なツールです。

 

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たとえば上記のスクリーンショットでは、ローカルファイルの信頼レベル、経過日数、普及率の値が ノートン コミュニティと比べて高いことがわかります。このテストはクリーンなコンピュータ上で行ったものです。コンピュータで何を実行しているかによって結果は異なります。

 

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結果をフィルタ処理することで、普及率が低いファイル、ごく新しいファイル、信頼レベルが未確認または不良のファイルだけを選択して確認することもできます。


メイン UI の改良
毎年、ノートンのメイン UI を魅力的で便利な画面にするために改良に力を入れています。2011 製品には「脅威活動マップ」という新機能があります。脅威活動マップでは、ノートン製品が世界中のユーザーをどのように保護しているかを表示するほか、ある期間において検出数の多い脅威や世界中の脅威検出の分布を見ることができます。

 

ノートン インターネット セキュリティ 2011


さらに、ノートン オンライン ファミリーノートン オンライン バックアップ を使っている場合は、これらの状態をメイン画面で確認できます。また、URL を入力することで ノートン セーフウェブの詳細なサイト評価を確認できます。

 

ノートン インターネット セキュリティ 2011


新しく強化したダウンロードインサイト

ノートン インターネット セキュリティ 2010のダウンロードインサイトでは、Internet Explorer と Firefox からのダウンロードを解析できました。2011 製品では、ダウンロードインサイトで監視するアプリケーションの数と種類を拡張しています。Internet Explorer と Firefox のほかにも、サポートされているアプリケーションには Chrome、Opera、Safari などのブラウザ、Yahoo! メッセンジャー、AOL インスタントメッセンジャー、MSN メッセンジャーなどのインスタントメッセンジャー、Outlook や Outlook Express などの電子メールクライアント、FileZilla などのダウンロードマネージャや FTP クライアント、BitTorrent や LimeWire などの P2P クライアントが含まれています。

 

さらに、適用範囲をより多くのアプリケーションに動的に拡張する機能も追加しました。


これらのアプリケーションのほとんどは、実行可能ファイルをダウンロードしたときに、そのファイルが安全なのか、不明なのか、脅威なのかを知らせるおなじみのダウンロードインサイト通知を表示します。脅威だった場合、そのファイルは自動的に修復されます。いくつかのダウンロードアプリケーションでは、ダウンロード中にダウンロードインサイト通知が表示されないことがありますが、ダウンロードして実行しようとしたファイルが不明または不正であった場合、ファイルを実行する前にダウンロードインサイトが警告を表示します。


ノートン レスキューツール
ノートン レスキューツールは、感染がひどいコンピュータの回復を支援するツールセットです。おなじみの ノートン ブータブル リカバリー ツール に加え、今年は ノートン パワー イレイサー を導入しました。2 つのツールは相互に補完し合い、さまざまな状況で使用できます。


ノートン ブータブル リカバリー ツール

感染がひどく、セキュリティ製品をインストールすることがほぼ不可能なコンピュータを多数目にします。このようなコンピュータをクリーンアップするには、ノートン ブータブル リカバリー ツール を使うしかありません。ノートン ブータブル リカバリー ツールは独自のクリーンブート環境をロードするので、システム上のマルウェアの影響を受けません。このツールは ISO イメージで公開されていましたが、ユーザーにとって CD や DVD への書き込みは簡単ではありませんでした。ISO をダウンロードしたら、CD や DVD に書き込むためのアプリケーションを見つける必要がありました。また、最近のネットブックの多くは CD や DVD のドライブが内蔵されていません。ユーザーのコンピュータで機能するメディアでこのツールを提供し、簡単に使っていただく必要がありました。


2011 製品では、簡単に ノートン ブータブル リカバリー ツール を CD または DVD に作成したり、USB ドライブにインストールできるようにしました。[スタート]メニューの[Norton Internet Security]または[Norton AntiVirus]にある[Norton 回復ツール ]リンクを選択すると表示される Web ページで、下図のような ノートン ブータブル リカバリー ツール をカスタマイズするウィザードをダウンロードできます。

 

ノートン インターネット セキュリティ 2011

 

ノートン ブータブル リカバリー ツール は簡単に CD、DVD、USB といったメディアに書き込んだり、ISO イメージを作成することができます。


ノートン ブータブル リカバリー ツール ウィザード を使うと、脅威の定義を自動的に最新版に更新したり、お使いのシステムのストレージやネットワークデバイスにアクセスするために必要なドライバを追加できます。

 

ノートン インターネット セキュリティ 2011


ノートン パワー イレイサー
ノートン パワー イレイサーは ノートン ブータブル リカバリー ツール を補完するレスキューツールです。”ゼロデイ” マルウェアや、偽ウイルス対策ソフトウェア (ログウェアまたはクライムウェアとも呼ばれます) などの主要な脅威に特化し、新しいマルウェアの脅

威を検出して修復します。このツールの画面を下に示します。たいへん使いやすくなっています。

 

ノートン インターネット セキュリティ 2011


[スキャン]ボタンをクリックするだけで、スキャンが開始します。ノートン パワー イレイサー のほかの機能については、別のブログ記事で紹介します。


パフォーマンス警告
ユーザーにとって、セキュリティ製品のパフォーマンスは常に関心の的です。毎年 ノートンは製品のパフォーマンスを大きく改善しています。今年も大きな改善を行い、製品はこれまでで最も速くなっています。しかしさまざまな状況で、ほかのアプリケーションがコンピュータを遅くしている場合があります。そのようなアプリケーションを特定したい場合は、パフォーマンス警告をご利用ください。


2009 製品で、CPU とメモリのメーターを UI に搭載しました。ノートンの活動をお見せし、測定いただくためです。2010 製品ではパフォーマンスグラフを導入し、コンピュータの CPU とメモリの時間ごとの消費を追跡するとともに、ほかの製品のインストールも追跡できるようになりました。


2011 製品ではさらに進化し、問題が起こる前にお知らせするリアルタイムなパフォーマンス警告が追加されました。パフォーマンスの 4 大指標である、CPU 使用率、メモリ使用率、ディスク I/O、ハンドル数を測定します。特定のプロセスが大量のリソースを占有している場合、次のような通知が表示されます。

 

ノートン インターネット セキュリティ 2011

 

[詳細と設定]をクリックすると詳細情報が表示されます。たとえば、この場合は cpuhog.exe が大量の CPU を消費していました。

 

ノートン インターネット セキュリティ 2011


ユーザーがリソースを大量に消費することを理解したうえで正当なアプリケーションを実行できるように、特定のアプリケーションを監視から除外する機能もあります。除外したアプリケーションについては、パフォーマンス警告が表示されなくなります。


私たちは、アプリケーションがどのくらいリソースを消費したら警告を表示すればよいか、研究を重ねました。警告が多すぎてもいけませんし、一方でコンピュータの実行が何らかの理由で遅い場合は詳細情報を提供するべきです。そこで、システムのパフォーマンスをどの程度意識するかに応じて 3 種類のレベルを用意しました。デフォルトは中レベルですが、低または高にレベルを変更することで、パフォーマンス警告のしきい値を上下できます。


また、バッテリから電力を供給しているコンピュータを考慮し、しきい値を自動的に下げ、アプリケーションがバッテリを早く使い切るようなリソースの消費をしている場合に通知されるようにしました。

 

まとめ
以上、ノートン 2011 製品の主要な新機能を簡単に紹介しました。ほかにもさまざまな変更を行って、使いやすさ、品質、パフォーマンス、保護の強化を図っています。ノートン 2011 製品は、あらゆる領域で競合製品に勝ることでしょう。